wan chronicle

老犬との暮らし

冷たい私

夫には叔父が二人います。二人とも子供がいなくて、晩年は夫が世話をしていました。

世話と言っても、一緒に住んだり、身の回りの世話をしたり、ではなく、諸々の手続きを夫がしました。どこの老人ホームに行くか、お金はどうするか、そして必要なものを買い揃えたり、ホームから電話がかかってきた時は様々なことを決めたり。

一人は5年ほど前に亡くなり、もう一人は昨日亡くなりました。病気でもなく、枯れるようにだんだん弱って亡くなりました。苦しむことは無かったようです。

一年くらい、もうダメかも、と何度もホームから連絡を受けました。苦しまずに逝けるように、が私の願いでした。もう90歳を過ぎていますし。その意味では私の願いは叶った、と言えますね。

その人は奥さんは前に亡くなり、子供はいなくて、生涯借家に住み、貯金も無く、夫が手続きをして生活保護を受けられるようにして、もともと京都の人ですが、大阪のサ高住に入居しました。

もう一人の叔父は資産を残し、死んだら体は大学病院の献体に出すよう自分で手続きされていました。献体した後火葬されて、だいぶ後になって骨が帰って来ました。

先のことを考える人と都合が悪いことに目を背けて来た人とは最期が違うものだなぁ、と思いました。

昨日亡くなったおじさんとは一度だけ会ったことがありますが、人の良さそうな、よく話す、調子の良さそうな感じの人でした。夫曰く、通帳を見ると大金が何度か下ろされていて、騙されたのではないかと。真相はわかりませんが。

5年前に亡くなった叔父さんは有料老人ホームにいたので、亡き後の荷物はホームが処分してくれました。今回はリースしていたもの以外は全て自分で片付けなければならないそうです。

そして大量の衣服と収納家具と家電を夫が持って帰って来ました、山の家に。

テレビがついた、と夫は喜んでいましたが、NHKが来るじゃない、悍ましい。最近のNHK偏向報道は凄まじい。料金払う値打ちもない。

明後日おじさんは火葬されます。遺骨はうちが預かるそうです。お墓はないので、どうするか夫が考えるそう。人が亡くなると思うのですが、「お疲れ様でした。これで体の不自由さや、諸々の苦労から離れられますね。安らかにしばらくお休みになってください。」

 

私は冷たい女なので、死んだ人より生きている人が大事です。今日も時間が許すだけ、貯蔵に取り掛かっていました。私のため、と言うより、子供たちのためですね。

貯蔵しておいた乾燥いちじくを使ってスコーンを焼きました。見た目わる。

青い皿だと食欲減退するそうですね。なんでも自然の中にはない色だからとか。

私は変わらないですねw

 

 

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます。